専務と常務はどっちが偉い?役職における立場や役割の違いを解説

2022.05.16
専務と常務はどっちが偉い?役職における立場や役割の違いを解説

会社の営業マンとして仕事をしていると、さまざまな役職の人とお話をする機会がありますよね。

普通の担当者であったり、役職がついていることもあります。リーダー、マネージャー、さらに上の役職になると部長、執行役員、常務、専務、社長、などなど。

しかし、ここで疑問が生まれます。会社でどの役職が、どう偉いのでしょうか。常務専務には、どのような立場の違いがあるのでしょうか。二人とも出てきた場合は、いったいどっちの方が偉いのでしょうか。

今回は、会社の役職の階級や役割について紹介します。




従業員と役員の違い

専務と常務の違いの前に、従業員と役員の違いについてみていきましょう。

先ほど「社長」という役職名が出てきましたが、「社長」と「代表取締役」は何が違うのでしょうか。どっちの方が偉いのでしょうか。言い方が違うだけで同じ意味なのでしょうか。

結論を言うと、社長と代表取締役はけっこう違います。
どう違うのかというと、法律上においてです。

会社で働く人たちは大きく2種類の人に分かれます。
片方は雇う側、もう片方は雇われる側です。

雇う側は「役員」となり、会社の運営に携わることになるので、労働基準法でも保護されないですし、有給もお給料ももらえません。その代わりに会社と契約を結んだ条件で役員報酬をもらいます。

雇われる側は「従業員」となり、取締役以外の全員は、会社の経営者層が意思決定した内容に基づいて業務を遂行していくことになります。

取締役であるか否か

会社法に基づくと、取締役であるか否かで雇ってる側か雇われている側なのかが決まります。

ですので、たとえ社長と言えど、もし取締役でないのであれば、雇われ社長となり、業務遂行上の権限はありますが、法的な権限は社長ではなく代表取締役にあると言えます。

代表取締役が複数の会社を運営している場合などに、代表取締役の代わりに業務を円滑に進めるために社長を立てることもあります。

ただし実際には、取締役の中から代表取締役に選任された人が、社長と呼ばれるケースが多くなります。

逆に、同じ社長の立場であっても、もし株式を一般公開していない会社の代表取締役であれば、その社長本人に会社の方向性を決めるかなり強い権限がある、といえるでしょう。

役職について

それでは次に、具体的な役職における立場と業務内容についてみていきましょう。

取締役

取締役は先にも述べました通り、会社を経営する側の人になります。取締役会で決定した内容を従業員に依頼し、会社の利益を上げるために業務にあたります。

代表取締役

代表取締役は取締役の中で一番偉い、会社の代表を務める人になります。

「社長」と呼ばれることもありますが、それは会社の代表者として経営責任がある実務上のトップと、登記上のトップが一致した場合のみとなり、必ずしも社長が代表取締役であるとは限りません。

専務取締役

専務取締役は取締役の中でも、社長を補佐して会社の全般的な管理業務を遂行する人です。

もうちょっとわかりやすく言うと、経営層で決めた意思決定が円滑に進むように管理する立場にあります。なので、立ち位置としては社長、副社長の次くらいに偉いというイメージでOKです。

常務取締役

常務取締役は取締役の中でも、社長を補佐して会社の日常的な管理業務を担当する人です。

こちらも、もう少しかみ砕いて言うと、専務取締役が経営よりの仕事を請け負い、常務の方が実際に従業員が会社で決めた業務をちゃんと進められているかを管理するようなイメージです。

執行役員

会社の役職として執行役員があります。

執行役員は取締役の代わりに会社の業務を執行する人材のことを指し、雇い主側か雇われ側かでいうと雇われ側、つまり従業員になります。

取締役は存在しないと会社として公式に運営ができないので絶対に必要ですが、執行役員はあくまで業務上に必要な場合に設置する役職なので、執行役員がいない会社もたくさんあります。

執行役員という役職を設置、設定するかどうかは会社のオペレーション上、必要かどうかを会社ごとに判断すべきことであり、法律上で設置義務があるわけではありません。

執行役員についてはこちらの記事で詳しく紹介していますので、よろしければご参照ください。

>> 執行役員とは?取締役との役職の違いや役割、報酬の条件・設置するメリットを解説

専務執行役員

ややこしいのが「専務執行役員」という場合です。専務取締役は会社の役員となりますが、専務執行役員はあくまで「専務の業務を取締役から依頼された従業員」となり、会社法上の役員ではありません。

呼び名としては「専務」となりますが、取締役であるか否かで、会社の役員であるかどうかが決まります。

専務と常務はどっちが偉いのか

それでは、専務と常務がどちらもいる場合、役職としてはいったいどっちが上になるのでしょうか。

実際のところ、専務や常務はその会社においてどのような業務を管轄しているかによって決まるので、いちがいにどっちが偉いということは難しいのです。

ただ、専務の方がより経営寄りで、常務の方がどちらかというと従業員よりの業務内容となるため、パワーバランス的には常務より専務の方が上、というケースが多くなるでしょう。

一般的な役職の階級

「偉さ」で言うと、一般的な順番は以下のようになります。

  • 会長
  • 社長
  • 副社長
  • 専務
  • 常務
  • ノーマル取締役


  • ここでいう社長は主に「代表取締役」となるわけですが、その上にいる会長は「元、代表取締役」ということもあります。

    例えば、二世代で会社を経営し、親が息子に社長の席を譲って、親は「名誉会長」という役職で現役を退いてアドバイスだけする場合もあります。

    この場合、会社法上で一番偉いのは社長(代表取締役)となりますが、実際に会社を大きくしたのが会長だった場合は、社長は会長に頭が上がらず、意思決定や会社の方針について、会長の意見が大きな影響力を持つ場合もあります。

    また、社内の役割やパワーバランスで専務より常務の方が、会社の意思決定に対して強く影響する場合もあります。

    自社の取締役でない専務や常務はいるのか

    ここまで読んでいただきましたように、専務や常務は社長を補佐して経営方針の意思決定をサポートしたり、会社全体のオペレーションを監督する重要なポジションということがわかりました。

    それでは、専務や常務がその会社の運営する取締役でない、というケースはありうるのでしょうか。

    結論から言うと、珍しい状態ではありますが、ありえなくはないです。

    1つの可能性としてあるのが、先ほどもご紹介した「専務執行役員」である場合です。この場合は、専務の役目を取締役に代わって執行するので、取締役でなくとも「専務」になります。

    もう一つは「専務執行役」であるケースです。

    専務執行役は、先ほどの「専務執行役員」とはまた別で、会社法上においても役員となりますが、専務取締役とは別の役職となります。

    専務執行役は、指名委員会等設置会社において取締役会から選出され、専務取締役よりも業務執行に特化している役職となります。

    ちなみに、指名委員会等設置会社を採用している会社は日本で100社程となります。

    誰が偉いかは状況や環境によって変わる

    今回は専務と常務の役職の違いについて紹介しました。

    一般的には常務取締役より専務取締役の方が階級としては上になることが多いですが、実務上ではいきさつや環境の状況や環境によって、誰が偉い、もしくは権限があるかはまちまちとなります。

    会社として一番偉いのは代表取締役になりますが、会社が上場して株式が一般公開されていれば、代表取締役もまた、株主の意見に効き従うほかありません。

    専務も常務も、同じ取締役ではありますが、経営寄りかオペレーション寄りかで役職における立場や役割は変わってきます。

    肩書だけでは判断できないものではありますが、相手の役職を見た時に、どのような立場でどんな仕事をしている人であるのかはすぐにイメージできるようにしておきたいものですね。

    今回は以上となります。
    最後までお読みいただきましてありがとうございました。

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