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LP制作における BtoB企業向けのペルソナ設計
2021.10.08

マーケティングにおいて必要不可欠なペルソナ分析ですが、BtoCだけの手法ではありません。BtoBであっても的確にペルソナを設計・マーケティングすることで、確度の高い集客が望めます。
この記事では、ペルソナとは何か、メリットやBtoBのペルソナ設計の方法その重要性、メリットについて解説します。
目次
ペルソナとは

ペルソナは人間の外的な側面、人格という意味で、スイスの心理学者ユングが提唱した概念です。しかし、マーケティング上では想定したターゲットを実在の人物のように具体的に設計することをペルソナといいます。
以前はターゲット設計という、大枠でセグメントする「30代後半・男性・会社員」といったユーザー分析もありましたが、インターネットで検索できる時代となりユーザー獲得が容易ではなくなりました。そして現在では「ペルソナ」という仮の人物を想定し、ユーザーを理解する手法が主流となっています。ペルソナはターゲット設計よりも深く、詳細に人物像を設計していきます。
ペルソナの重要性

消費者が何を求めているのか、具体的な需要が把握できていなければ売上につながりません。顧客がどのような悩みを持ち、何を必要としているのか、具体的かつ細かい要望を把握できれば、それに沿ったマーケティングがしやすくなります。
特にBtoBにおいてペルソナを作ることは、関係者間での視点の統一、マーケティング施策の一貫性、迅速な意思決定、的確なアプローチなどの観点から重要であるといえます。BtoCに比べて複雑なプロセスではありますが、ビジネスの相手を知ることはマーケティングの基本といえます。
ペルソナ設計のメリット

共通した人物像を形成できる
ペルソナという代表的な人格を設計することで、関わる全ての関係者で理想のターゲットの人物像を共有することで共通の判断軸を持つことができ、ターゲットのズレや認識違いを防ぐことができます。分野の違う担当者とも共通のイメージがあることで円滑にスケジュールを進行できます。
ユーザー視点に立てる
定量データや多くの情報をもとに詳細な情報まで設計したペルソナは、一つの人格のようなものです。顧客の購買意欲をかきたてない商品やサービス、ユーザーに伝わらないコンテンツが生まれてしまう原因の一つにターゲットを明確化できていないことが挙げられます。ペルソナがいればユーザー視点でピンポイントにターゲットに響くものが何か分かります。
時間・コストの削減
ペルソナを設計することでユーザー像が的確になれば、本当に効果的なアイデアだけに絞ることができるため、作業時間、実施に関わるコストなどの削減が可能です。
集客の媒体を定められる
実在する人物のように詳しく描写すれば、ターゲットとなるペルソナの1日の行動、調べ物や購買の際のソーシャルメディアやWebコンテンツの使い方を特定でき、コンテンツを提供すべきメディアやタイミングがよりリアルになります。
ペルソナ作成時の注意

企業にとって都合の良いペルソナでは意味がありません。リサーチ不足、マーケティング調査不足で大きく外れたペルソナ像ができあがる可能性があります。正確で納得感のあるペルソナを作成するためにも、SNSやブログ、インターネット上の口コミなどからのデータを取り入れることが重要です。
また分析するためには様々な調査、情報を取得、整理し一人の人物像を作り上げる必要があります。生活スタイルまで作りこむ必要があり正確なペルソナ作成には時間や手間というコストがかかります。
BtoBでのペルソナ設計

情報収集
ターゲットを絞る
ターゲットの設計には、既存ユーザーを調査するのがおすすめです。相性や関係性の良い既存ユーザーをペルソナの土台とすることで、似た性質の新規リードが獲得しやすくなります。
アンケート・インタビュー
上記のターゲットを対象にアンケートやインタビューを行うことはよく用いられる手法です。たくさんのインタビューを集めることがハードルになりますが、近年ではオンラインでアンケートを作成し、それをSNSなどで拡散するが一般的です。しかし、BtoBにおいてはSNSでは対象者が集まりにくいので、営業担当者から実際の顧客にアンケートを行って収集しましょう。
データの活用
自社内に既存ユーザーのデータがある場合、それはペルソナ設計において非常に役立ちます。また社内にデータがない場合は、過去のデータを検索で見つけるこができます。関係省庁が発表しているデータは信頼性としても妥当といえます。
情報を組み立てる
会社ペルソナ
- 業種
- 企業の規模
- 商品やサービス
- 従業員数
- 売上高や売上目標
- 担当者の所属
- 企業の雰囲気
- 抱えている課題と今後の展望
BtoB特有のプロセスですが、ターゲット企業の特性を踏まえた具体的な会社像を設計するのがポイントとなります。企業規模や業種などの基本的な項目、ターゲット企業内のルールや文化も重要な項目です。社員の服装やデジタルリテラシーなども盛り込むと、より精度の高い会社ペルソナが設計できます。企業によってはコーポレートサイトに社員のブログやコラムが掲載されていたりSNSにも社内イベントが公開されている場合があるので参考にしたり、情報が少ない場合は、実際に接点を持っている営業職やサポート部門へのヒアリングを実施、または営業に同行したりするという方法で情報収集するとよいでしょう。
個人ペルソナ
- 名前・年齢・性別などの基本的なパーソナル情報
- 所属部署
- 社歴やポジション
- 性格
- 業務上の目標や希望
- 業務上の課題や悩み
- 最近の関心事
- 情報収集方法
BtoBにおける個人ペルソナには、ターゲット企業の担当者や使用者、決裁者などが該当します。企業の体制によって対象となる人物や人数は異なるので、ケースに合わせてペルソナを設計しましょう。個人ペルソナは、あくまでもBtoBのペルソナであるため、パーソナル情報を掘り下げるのではなく、社歴やポジション、業務上の課題や目標など、ビジネスに関する項目を中心に設計していきます。特に業務に関する項目、成約や問い合わせに関する項目は押さえておくようにしましょう。イメージとなる人物写真やイラストを用いるのも良い。
BtoBのペルソナ設計の注意点

ペルソナは一人とは限らない
BtoBの個人ペルソナの場合、ペルソナ設計が必要となる人物が複数となる場合があります。成約や問い合わせなど案件に関わる人物それぞれについてペルソナを設計します。それぞれの関係性や権限などを踏まえ、可能な限り具体的に設計が必要です。
理想のペルソナにしない
ペルソナに自社目線での理想を当てはめると、的外れなアプローチしかできません。BtoBのペルソナはあくまでもターゲット企業の典型的なモデルで作りましょう。このような事態を防ぐ方法として有効なのが、チームでペルソナ設計行うことです。複数の視点で考えられるので、より精度の高いペルソナを作ることができます。
定期的な見直しが必要
精度の高いペルソナを設計したとしても、市場ニーズの変化とともに、定期的にペルソナを見直してアップデートしておくことが重要です。
カスタマージャーニーマップ
カスタマージャーニーとは、顧客が商品やサービスを知り、最終的に購買するまでの、カスタマーの「行動」、「思考」、「感情」などのプロセスです。ペルソナ設計とセットで用いられることが多いフレームワークです。特に、図示化したものを「カスタマージャーニーマップ」といいます。
カスタマージャーニーマップでは、ペルソナを用いてマーケティングプロセス上での接点や感情、行動などを細かく図に落とし込んでいきます。図式化することで、ペルソナをより具体的に捉えることができ、顧客視点でのマーケティング戦略を立案・実施しやすくなるのがメリットです。
参照記事 【BtoB中小企業経営層必見】カスタマージャーニーとは?
まとめ

ペルソナ設計は実在する顧客などのデータ元に作り、想像や推測で設計は避けましょう。ペルソナは架空の人物像ですが、事実に基づいた情報から作らなくては意味がありません。またBtoBにおいてもペルソナを立てることは、その後のマーケティング戦略を成功に導くことになり得ます。ターゲットをより正確に把握すれば、今まで気づかなかった商談相手との接点や、新たなアプローチ法が見えてくる可能性もあります。
弊社では「売れるLP」を制作しています。制作に重要なのは、顧客目線です。 その為LPは見た目でなく、「制作前の戦略設計(3C分析・ペルソナ設計)」「制作後の解析・改善」を重視し売上に繋がるLP制作しています。