デザインとアートの違いを「現代アートみたいだね」から紐解いてみた
「現代アートみたい」というセリフ、一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか?
ポツンと意味ありげに落ちてるゴミだったり、よくわからないけどたくさんのものがごちゃっと積まれていたり…
今回はその現代アートと呼ばれる作品をデザインと比較しながら
デザインとアートの違いについて解説します。
現代アートとは
現代アートとは20世紀後半の第二次世界大戦後の1950年以降から21世紀の美術作品の名称です。
現代社会の情勢や問題を反映し、批評性をもって絵画だけでなく彫刻、映像などとして表現されます。
日本で有名な現代アーティストといえば水玉の女王と呼ばれる草間彌生さんや、じっとこちらを睨みつける女の子の絵画作品で有名な奈良美智さんなどが有名です。
デザインとは
デザイン(英:design)とは、「美しさ」や「使いやすさ」などの狙いを実現するために創意工夫すること、および、その創意工夫の成果を反映させた見た目や機能のあり方のこと。多くの場合「図案」「模様」「設計」「造形」「構想」などと言い換えられる意味合いで用いられる。
ー実用日本語表現辞典
わかりやすくいえば、
・見た目も機能面も美しく
・誰もが使いこなせるような、魅力を訴求するもの
以上を設計・造形することがデザインと言えます。
自由に感じ取る現代アート
なんだかよくわからないけどすごい、変だけど込められた意味がありそう、理解できない謎の物体。
人はこの不思議だけどなんか凄そうという気持ちを
「現代アートみたいだね」
この10文字に込めるのです。
この10文字の裏を返せば、現代アートの場合は受け手に「現代アートを鑑賞する、受け止める土壌」がないと意味が伝わりづらい、ということです。
もちろん自由に見て楽しむことはとても大事なので、勉強しないと見ることができない!と言っている訳ではありません。
むしろ作り手が自由に表現し、受け手が自由に受け取ることは現代アートの醍醐味です。
非日常的な感覚や刺激を受けて、すごかった。面白かった。はたまた怖かった。…という体験は大切です。
ただ、現代アートにも文脈や歴史があるため、鑑賞するときは、時代背景などの予備知識があるとより深く楽しめるということです。
さまざまな趣味、音楽や演劇などにも同じことが言えるはずです。
試しに少しだけ、現代アートを覗いてみましょう。
二つのaとbのうち、一つが現代アートで、もう一つはフリー素材です。
どちらが現代アートかわかりますか?
正解は両方ともaが現代アートです。
…表現とは難しいものです。
これに対して「デザイン」は受け手が自由に意味を考えるようであれば問題です。
例えば、オレンジジュースの広告を考えてみて下さい。
オレンジをメインカラーに、晴れた空、オレンジの果肉、水滴…そんなモチーフのポスターならば、誰しもが「爽やか」「美味しそう」「フルーツの瑞々しさ」のようなイメージを連想すると思います。
大袈裟にいえば、その広告をみた全員に、美味しそう!買ってみたい!と思わせるように作るのがデザインです。
デザイナーが赤が好きだからと言って全て赤でデザインしては駄目ですし、嫌いなものだからと言って汚くデザインすることもありません。
デザインは、自由に表現し、自由に鑑賞してもらっては困るのです。
デザインは等しく情報を伝えること
”デザインされた対象を見る様々な人々に、等しく分かりやすく情報を伝えること”です。
デザインをしたことがない人でも、ひと目見ただけで必要な情報がわかることが必要です。
それに加えて、素敵だな、欲しいな、見てみたいな、やってみたいな…などなど、ものの魅力を訴求することもデザインにおける大切な要素です。
現代アートとデザインの違い、なんとなくご理解いただけましたか?
ーーーーーーーーーーーーーーー
キャンバスはデザインのみならず、リサーチ、マーケティング、保守運用まで幅広くサポートいたします。
デザインの大切さは上で説いた通り、でもそれだけではものが売れないのが現代です。
私たちはデザイン以外にも、必要な部分をお手伝いいたします。
webページを制作する前のリサーチからデザイン。
また、デザインして終わり!ではなく、このデザインで本当に効果があるのか、さらに良く改善できないか、ウェブマーケティングで効果を上げる施策をお客様と一緒に伴走していきます。
キャンバスへのお問合せはこちら
>お問い合わせ<