検索ボリュームの調べ方!おすすめツールの使い方やキーワード選定方法も紹介
「サイトにアクセスを呼び込みたい!」
となった場合に重要になるのがSEO対策です。
つまり、特定の狙っているキーワードを盛り込んだ自前の記事を検索結果の上位に表示させて、サイトにアクセスを呼び込む方法ですね。
その時の一つの重要な指標になってくるのが、狙ってるキーワードを検索の上位に表示できるかどうかの難易度です。
SEO対策における難易度の判断は2つあります。1つは競合がどれくらいいるか。もう1つがキーワード自体の検索ボリュームです。
今回は後者の検索キーワードのボリュームを調査する方法について紹介します。
正確な数値をズバッと出すことは出来ないのですが、まったく手だてがないわけではありません。今回紹介するツールを活用して、キーワードの難易度を推し量っていきましょう。
目次
検索ボリュームとは
検索ボリュームとは、GoogleやYahoo!などの検索プラットフォームにおいて特定のキーワードで、どれくらい検索されているのかの目安となる数値のことを指します。
検索ボリュームは大きく分けて3つのパターンがあります。
1つは常時、検索ボリュームが安定しているもの。長いスパンで右肩上がりか右肩下がりになります。多くのキーワードがこれにあたり、例を挙げるとキリがないのですが、例えば机、仕事、マウス、などの一般的な名詞です。
後ほど改めて紹介しますが、以下、Googleトレンドで検索ボリュームを表したグラフです。
机(青)、仕事(赤)、マウス(黄)の3つのキーワードの中では、「仕事」の検索ボリュームが一番大きいのがわかりますね。
また、3つのキーワードはどれも年中安定して検索ボリュームがあることが伺えます。
2つ目は季節性のあるものです。
例としては、花火、花見、紅葉、などです。
こちらも検索ボリュームを見てみましょう。
花火(青)は夏に検索ボリュームが増え、花見(赤)は春先に検索ボリュームが増え、紅葉(黄)は秋に検索ボリュームが増えているのがわかります。
コロナの影響もあってか、2021年は花見の検索ボリュームが少ないですね。
3つ目がトレンド性のあるものです。
ニュースになったり、大きな出来事があって、一時的に検索ボリュームが増加するようなキーワードがこれにあたります。
こちらも例を見てみましょう。
震災(青)は3月11日付近を頂点に、一時的に検索ボリュームが増えています。
残り2つは人名となりますが、バイデン(赤)や眞子さま(黄)も、何か大きなニュースがあったときに、突発的に検索ボリュームが増えているのがわかりますね。
「バイデン」よりも「眞子さま」の方が、日本における興味関心が高いというのは面白いデータになりますが、こちらはあくまで「Googleにおいて」また「日本国内において」の検索ボリューム状態となります。
ポイントになるのは、主観に頼らないでこういったデータで自分以外のその他大勢の人がどのキーワードでどれだけ検索しているかで、相対的な検索ボリュームを把握できる、というところにあります。
人によっては「え、バイデンのキーワードの方が大事でしょ」と思っても、データはそうは言っていないということが往々にしてあります。
検索ボリュームを正しく把握することで、コンテンツを提供する側として「どっちの情報を扱うべきか」を判断していくようにしましょう。
検索ボリュームの調べ方
検索ボリュームがどういったものなのかがわかったところで、次に具体的な検索ボリュームの調べ方をみていきましょう。
Googleトレンド
Googleトレンドは先ほどの検索結果の説明でも登場した検索ボリュームの傾向を計測するツールで、以下のリンクより無料で利用できます。
>> Googleトレンド
Googleトレンドでは、調べたいキーワードを左上の枠に入力すると、そのキーワードの検索ボリュームの傾向を調べることができます。
調べることができるのはそのキーワード動向だけで、0から100の人気度合いが時系列でグラフに表示されます。
検索ボリュームを数値で見ることはできませんが、入力したキーワードのすぐ右に「+比較」という入力欄があり、最大5個まで同じグラフ内でボリュームを比較できます。
基準となるキーワードを入力してから調べたいキーワードと比較することで、相対的に検索ボリュームを推し量ることができます。
また、期間についてはデフォルトで12ヶ月となっていますが、1時間~5年+カスタム期間で期間を選ぶことができます。
比較する方法のほかに、Googleトレンドにおける検索ボリュームの調べ方がもう一つあります。
1つの単語で成るキーワードを「単ワード」、複数のキーワードで構成されているキーワードを「複合キーワード」と呼びます。
Googleトレンドに二語の複合キーワードで入力してグラフが出ないようであれば、そのキーワードの検索ボリュームはかなり少ないと判断してOKです。
Googleキーワードプランナー
次に、Google広告のツールとして利用できる、Googleキーワードプランナーを使った検索ボリュームの調べ方について紹介します。
まず前提として、キーワードプランナーはGoogle広告を出稿する際に使う用のキーワードボリューム検索ツールです。
ですので、Google広告のサービスに登録する必要があります。
キーワード広告を出稿したら費用がかかりますが、キーワードプランナーを利用するだけであれば、登録だけして広告を出稿しなければ費用はかかりません。
Google広告の登録はこちらのリンクからできます。
>> Google広告に登録する
Google広告の登録方法についてはここでは割愛させていただきます。
Google広告にログインしたら上段のメニューにある「ツールと設定」を選びます。するとメニューが出てくるので、左の方にある「キーワードプランナー」を選びます。
ボックスが2つ出てくるので右の「検索「ボリュームと予測のデータを確認する」を選択します。
ボックスが出てくるので、ここにキーワードを1行に1つずつ、もしくはカンマで区切って検索ボリュームを知りたいキーワードを入力しましょう。
キーワードを打ち込むと、調べたいキーワードの検索ボリュームを数値で見ることができます。
ただし、ここで注意点が2つあります。
1つは、キーワードプランナーを無料で使う場合は「1~1000」「1000~10000」といったざっくりとした検索ボリュームしか確認できないという点です。
ちなみに、月に数百円でも広告費を使うと、以下のような感じでもっと詳細の検索ボリュームを調べることができるようになります。
しっかりGoogle広告のキーワードプランナーを利用したいという場合は、お持ちのブログやサイトに1日10円くらいの日予算で問題ありませんので、キーワードを設定して広告を出稿することをおすすめします。
検索ボリュームの種類
ツールによって数値はまちまちなのですが、相対的にみて数値が大きいか小さいかによって、そのキーワードの上位表示の難易度が変わってきます。
一般的に、検索ボリュームは以下の三種類に分類されます。
サイトやブログを立ち上げてすぐの状態ですと、ドメインの力(サイト、ブログの力)が強くないので、競合にあっけなく負けてしまいます。
ですので、最初のうちは検索ボリュームが少ないスモールキーワードから狙っていくと、検索エンジンからの評価がたまりやすくなります。
具体的にスモールキーワードを狙う方法について、2語や3語の複合キーワードに検索キーワードを絞り込むことによって、検索意図も具体的になりやすく、少ない検索ボリュームのキーワードで狙うことができるようになります。
先ほどのキーワードプランナーで調べたキーワードを例にあげてみましょう。
キーワード | 検索ボリューム | 種類 |
---|---|---|
wordpress | 135,000 | ビックキーワード |
wordpress 使い方 | 8,100 | ミドルキーワード |
wordpress 使い方 初心者 | 480 | スモールキーワード |
このように、いきなり「WordPress」のキーワードで上位表示を狙っても、検索ボリュームも多く、強いライバルも多数いるのでまず不可能です。
ですので、「wordpress 使い方 初心者」といった3語以上の複合キーワードまで絞り込んで、検索ボリュームが少なく、検索意図もわかりやすいキーワードで記事を書いて上位表示を狙った方が、結果的にアクセスを集め安くなります。
Ubersuggest
続いて次の検索ボリュームを調べるツールを見ていきましょう。次も無料で検索ボリュームを調べることが可能なUbersuggestです。
>> Ubersuggestのサイトはこちら
以下の画像がUbersuggestで「WordPress」のキーワードを調査した結果です。
キーワードプランナーと同じように、検索ボリュームが調べられて、SEOの難易度や競合の強さも教えてくれます。
また、関連する2語目のキーワードについても、検索ボリュームが多い順から教えてくれます。
完璧と言えるほど必要な情報が網羅されているUbersuggestなのですが、1つだけ弱点があります。
というのも、無料会員の場合は検索ボリュームを調べられるのが1日3回までと制限されており、もっと調べたい件数が多い場合は月額2.999円の有料会員になる必要があります。
また、1つのキーワードから複合キーワードの検索ボリューム数を掘り下げることはできますが、キーワードプランナーのように複数のキーワードの検索ボリュームを一気に調べることもできませんので、その点も留意が必要です。
aramakijake.jp
aramakijake.jpは、無料で使える検索ボリュームチェックツールです。
>> aramakijake.jp
検索上位に表示出来た場合にどれくらいのトラフィックが見込めるかを調べる「検索数予測ツール」と、指定したキーワードにおいて競合サイトがどれくらいアクセスを集めてるかを予測する「競合検索数予測ツール」が利用できます。
「検索数予測ツール」は「たられば」にはなるのですが、上位表示できればおそらくこれくらいのアクセスが見込めるという指標を調べられます。
流入予測がなんとなくわかるのも便利なのですが、個人的にはチェック結果の下にある「関連語」で芋づる式にキーワードのボリュームがリサーチできるのが気に入っています。
タブで一つ右に行くと「競合検索数予測ツール」もあり、競合の状況をリサーチできます。リサーチの精度についてはそこまで正確かというと怪しい部分もあるので、あくまで参考程度にとどめておきましょう。
ahrefs(エイチレフス)
ahrefs(エイチレフス)は自社サイト、他社サイトを問わずに、被リンクの調査やキーワード順位調査、競合サイト調査ができるSEO分析ツールです。
>> ahrefs(エイチレフス)
サイトエクスプローラーの機能を使うと、入力したドメインがどこからリンクを貰っていて、どんなキーワードで何位に表示されていて、どれくらいのアクセスが見込めるかをすべて見ることができます。
キーワードエクスプローラーの機能では、調べたいキーワードを入力すると、キーワードごとの検索ボリュームが確認でき、上位表示の難易度やどれくらいの広告が出稿されているかもチェックできます。
検索ボリュームを含む、サイトを調査することに関してはなんでも出来るといっても過言ではないahrefsですが、こちらのサービスはシンガポールにある会社が提供しており、すべて有料でのサービスとなります。
一番安いプランで月額$99の費用がかかるので、「検索ボリュームがわかればいい」という人にとっては若干オーバースペックにはなります。
ただし、これまでに紹介してきた無料で出来る検索ボリューム調査ツールで出来ることは、ほとんどahrefsで出来ますので、サイトやブログの構築をしっかりやりたい、もしくはすでにある程度の利益が出てる人にとってはおすすめのツールとなります。
検索ボリュームからキーワードを選定する方法
ここまで検索ボリュームを調べる方法について紹介してきましたが、検索ボリュームがわかってもブログやサイトにアクセスを集めることは難しいでしょう。
というのも、世の中にはすでに同じキーワードで狙っていて、かつ、大量の資本やお金を投じて検索の上位に君臨している競合が大量にいるからです。
ではどのように検索エンジンの上位表示を狙って行けばよいかというと、検索意図が絞り込まれている、検索ボリュームが少ないキーワードから狙っていき、ブログやサイトの評価が高まってから、ミドルキーワード、ビックキーワードを狙っていく方法が現実的です。
では具体的にどのように検索ボリュームと検索意図を絞り込んで行けばよいのでしょうか。
ここでは、検索意図の読み取り方と、検索ボリュームの絞り込み方を紹介します。
関連キーワードから検索意図を読み取る
検索意図と検索ボリュームを絞り込むためには、「検索ボリュームの種類」の項目で紹介した、2語、3語からなる複合キーワードを選定していきます。
複合キーワードは、「類似キーワード」と「オートコンプリート機能」で見つけていきます。例えば今回は「WordPress」という1語のメインキーワードから、狙っていく複合キーワードを探してみましょう。
「WordPress」とGoogleで検索すると、検索結果の一番下に「他のキーワード」が出てくるのでこちらのキーワード群をチェックします。
こちらは、「WordPress」で検索したけど悩みが解決せずに、さらに絞り込んで検索したほかのユーザーの検索結果となります。
それでは今回はここから、WordPressをこれから始める人向けの記事を作成するということで、「WordPress 始め方」のキーワードをチョイスします。
次に、またGoogleの検索窓に戻って「WordPress 始め方」と検索窓にキーワードを打ち込みます。
Googleの検索窓にキーワードを入力すると、Googleのオートコンプリート機能で、「もしかしてこのキーワードですか?」という候補が出てきます。
例えば「WordPress 始め方 xserver」と「WordPress 始め方 ロリポップ」では使うサーバー会社が違うので、「WordPress 始め方」の目的は同じでも、ロリポップで始めたい人と、xserverで始めたい人で提供すべき情報は違ってきます。
ですので、このキーワードを検索する人にとって最善の情報を提供することで、より検索意図と検索ボリュームが絞り込まれた記事を作成することができます。
Googleのオートコンプリート機能がうまく動作しない場合は、こちらのGoogleのヘルプをご参照ください。
>> オートコンプリートを使って検索候補をすばやく表示する
ユーザーが検索するタイミングを検索キーワードから読み取る
検索意図の読み取り方についてもう1点補足いたします。
以下、「WordPress やり方」で検索した際に検索結果に表示された類似キーワードになります。
このキーワード群は2種類に分類できます。
何を軸に分類すべきか少し考えてみてください。
答えを言ってしまうとユーザーが検索するタイミングにおける「時間軸」です。
以下のキーワード群は「まだWordPressを使ったことが無くてこれからやりたい層」です。
以下のキーワード群は「今すでにWordPressを使っていてやり方を知りたい層」です。
同じ「やり方」のキーワードでも、検索意図が違ってくる場合があります。どのキーワードを狙うかによって、ユーザーがどのタイミングにあるかも変わってきますので、検索キーワードから検索意図をしっかり読み取り、検索ユーザーにマッチした記事を用意しましょう。
また、検索結果に出てくる類似キーワードは量が少なく、Googleのデフォルト機能だけでは、複合キーワードを探すのに限界があります。
ですので、2語目、3語目の検索ボリュームと検索意図を絞り込んだキーワードを見つけるためのツールをいくつか紹介します。
ラッコキーワード
1語からなるメインキーワードから複合キーワードを選ぶにあたっては以下のラッコキーワードツールを使用します。
>> ラッコキーワード
こちらのツールは無料で利用できますが、無料ですと1日に使える回数に制限がありますので、有料版を検討するか、回数が上限に達したら別のツールを使うようにしましょう。
OMUSUBI(おむすび)
OMUSUBIは見た目がちょっと変わった、2語目、3語目の複合キーワードを探せるキーワードツールです。
>> OMUSUBI(おむすび)
1語の単ワードを検索窓に入れると、キーワードマップのところで調べるキーワードを中心に、蜘蛛の巣のように2語目と3語目のキーワードが広がります。
3語目のキーワードが見つけやすいのというメリットがありますが、ボリュームがわからない、細かいキーワードが拾えないといったデメリットもあります。
どんな複合キーワードがあるかをざっと調べたい時には重宝するので、ケースバイケースでほかのキーワードツールと使い分けながら活用しましょう。
検索ボリュームよりも検索意図に着目しよう
今回は検索ボリュームの調べ方について、おすすめツールや各ツールの使い方について紹介しました。
検索ボリュームはさまざまな調べ方がありますが、どんなに検索ボリュームが大きくても、狙っているキーワードで上位表示できなければ、絵にかいた餅でしかありません。
SEOで上位表示させようとしているのにまったく検索ボリュームが無いキーワードで記事を書くのは論外ですが、最初のうちは検索ボリュームが大きいキーワードを狙ってもほぼ上位表示は不可能だと言えます。
ではどうすれば良いかというと、検索意図が明確でライバルが少なくなる検索ボリュームが少ない、3語から4語で構成された複合キーワードで上位表示を狙ってみましょう。
いくつかのキーワードで上位表示され始めたら、ミドルキーワード、ビックキーワードと徐序に難易度の高いキーワードを狙っていくのがおすすめです。
早くアクセスを増やしたいという気持ちはわかりますが、自分のことばかり考えても良い記事はできません。
まずは読者の立場に立って、読んでくれた読者が参考になり、悩みを解決できたり、もう検索をして次の情報を探しに行かなくてもよい状態にできるような記事を提供できるようになりましょう。
今回は以上です。
最後までお読みいただきましてありがとうございました。