鉄板のアイスブレイクネタ11選!ビジネスの商談で相手の心をほぐす効果的な方法を紹介
営業でアポイントが取れて、「やったー!アポイントが取れた!」とお客さんのところに駆けつけて、いきなり商品の説明や売り込みを始めてしまうと相手も「何か売りつける気かな?」と構えてしまいます。
ビジネスとはいえ、相手も人でこちらも人。一定の信頼関係がなければなかなか気持ちの通った会話も難しいものです。知らない相手同士で初対面だったらなおさらのこと。
そこで大事になってくるのが、いかにお互いの緊張をほぐして、スムーズなコミュニケーションが取れるようにこちらがコントロールしていくかという点。この時に大事になるのがアイスブレイクです。
今回は、商談をスムーズに進めるためのアイスブレイクで使える鉄板のアイスブレイクネタ11選をご紹介します。
目次
アイスブレイクとは
アイスブレイクとは、「相手と打ち解けられていない固まった状態」をアイスにたとえて、そのアイスを相手の関心を引いて打ち解けること(ブレイク)を目的とした営業の手法の一つです。
いきなり本題に入っても知らない人同士の初の商談だと、ぎこちなくなってしまいがちです。そこで、本題とは関係ない話題やネタを振って場を和ませ、コミュニケーションを取りやすくすることで商談をスムーズに進めるためのテクニックとなります。
アイスブレイクが大事な理由
アイスブレイクはなぜ重要なのでしょうか。「要件だけ伝えられればそれでいいんじゃない?」と思う人もいるかもしれません。ここではアイスブレイクが大事な理由についてみていきましょう。
相手と自分の緊張をほぐす
初対面の相手と話す時にはもちろん緊張します。こちらが緊張するというのもありますが、どちらかというと相手が緊張してしまっていると、こちらにとってもデメリットになります。
ましてや営業の用事でアポイントを取った場合は、心理的に身構えた状態にもなってしまっている可能性が高いです。ですので、まずは自分にとっても相手にとっても緊張した状態をほぐす必要があります。
相手に話してもらいやすくする
そして、商談で重要になってくるのは、相手に話してもらうことです。本心や「実は」の部分が聞き出せないと、せっかくの商談も無駄になってしまいかねません。
相手の本音を聞き出すためにも、まずは心を開いてもらう必要があります。ですので、本題とは別の話で相手が話をしやすくする土台を作っておく必要があります。
鉄板のアイスブレイクネタ11選:キドニタテカケシ衣食住
いざ、本題とは別の話題でアイスブレイクしようとしても、用意していないといきなり話題なんて出てきませんよね。そこで今回は、アイスブレイクで使える鉄板のネタ11選を紹介します。
まずはこのフレーズを覚えてください。このフレーズは以下の話題の頭文字をとったキーワードとなります。
このキーワードの1語目を縦読みすると「キドニタテカケシ衣食住」となります。それぞれの意味や使い方についてみていきましょう。
キ:気候や季節
「キ」は気候や季節のネタになります。
季節ではなく、お盆やゴールデンウィーク、年末年始など、時期ごとの近くにあるイベントごとに対して「御社はどうですか?」など会話を振ることで会話のキャッチボールを行い、緊張を緩和します。
ド:道楽(趣味)
「ド」は道楽になります。趣味や、最近はまっていることでもOKです。
ポイントはなるべく一般的な内容であることと、できれば相手がやっていそうな趣味やすきそうなことを振って、会話のネタを引き出しましょう。
二:ニュース
「二」はニュースになります。ニュースネタも最初の切り口としては使えるネタの一つです。
ニュースネタを使うときのやり方は二つあります。一つは、一般的で非常に大きなニュースのネタであること。もう一つは、クライアントに関係がありそうなニュースです。
クライアントに関係がありそうなニュースについては、事前に下調べをしておきましょう。アイスブレイク時に活用しなくても、知識として仕入れておき会話の中でさりげなく出すことで、「お、なかなか詳しいな。」と相手からの印象をよくすることができます。
タ:旅
「タ」は旅になります。旅でなくてもOKで、行ったことがある場所やクライアントに関係ありそうな場所などを話として振ることで、自分の話から相手の話を引き出せることがあります。
テ:天気
「テ」は天気になります。
その日の季節や気温、気候や天候など「今日は暑いですね。」「めちゃくちゃ寒いですね。」など天候や温度について言及することで最初の話題作りから会話を広げていきます。
カ:家族
「カ」は家族ネタになります。
誰にでも家族はいるので、共通のネタとして話題を振りやすいですし、相手もこちらも血が通った人であるという認識が生まれて親近感がわきます。
ただし、結婚の話や子供の話などは、相手が独身だったり離婚していたりすると気まずい雰囲気になりかねないため、家族ネタは使いどころを選ぶようにしましょう。
ケ:健康
「ケ」は健康になります。
こちらもすべての人にとって関係性の深い内容であり、なおかつ年を重ねるごとに重要なトピックとなります。
20代が相手の場合はあまり通用しないネタではありますが、30代、40代、50代など、自分や相手の年代に併せて、健康を気遣う内容や意識していることなどの話を振ってみましょう。
シ:仕事
「シ」は仕事になります。
いわずもがなですが、仕事の用事で来ているので仕事の話は鉄板の話題となります。ただし、あくまでアイスブレイク用のライトな話題にしておきたいところですので、込み入った話はせずに、受け答えができそうな軽い仕事の話題をネタにしましょう。
衣:衣服
「衣」は衣服になります。
相手の衣服について褒められそうなところがあれば見つけて、話題として振ってみましょう。
食:食べ物
「食」は食べ物となります。
食の話題は万国共通。例えば往訪の会社に向かう途中にあった料理屋さんについて話題を振ってみたり、ランチ事情について話を投げかけたりしてみましょう。
おすすめの店や、好きな食べ物が何かを探ってみるのもありです。
住:住まい
「住」は住まいになります。
往訪した会社のある場所について言及したり、自分とその土地の関連性があれば触れてみたり、出身地についてネタにするのも相手に覚えてもらう方法として活用できます。
アイスブレイクのポイント
「キドニタテカケシ衣食住」ということで、アイスブレイクの際に役立つ鉄板ネタ11個を紹介しました。
キーワードとしておき、客先に行く前に思い出しつつ、その時に今回はどのネタが使えそうかなど訪問前に脳内メモをとっておくとよいでしょう。
11個のネタはあくまでネタなので相手によってネタを合わせて行く必要があります。その時の重要なポイントとして、あくまで相手に合わせる、相手にもしゃべらせることが必要です。
ここでは相手からも話を引き出すためのアイスブレイクのポイントを3つ紹介します。
相手からの話を膨らませる
紹介した鉄板ネタはあくまでネタなので、相手に合わせて反応が取れそうなものに絞って活用するネタを選別しましょう。
性別、年齢、性格、性質など、初めて会う場合でも電話でのやり取りの感じや、アポイントを取った人から聞いた感じでネタを選別し、うまく相手に話を振って、相手からの話をうまく膨らませていきましょう。
相手を立てる
NGなのが、アイスブレイクの際に自分の話ばかりしてしまうことです。家族や健康の話も、相手の状況、立場によっては自慢話のように聞こえてしまう可能性もあります。
ですので、主体となるのは相手で、こちらはあくまで相手を立てるための黒子役に徹しましょう。
聞き上手になる
1つ目と2つ目とも関連することですが、ポイントは聞き上手になることです。実際の商談でも相手に話してもらい、相談してもらわないと話は進みません。
ですので、アイスブレイクの時から、相手にうまく話してもらい、相槌をうちながら聞きに徹することを心がけましょう。
アイスブレイクで話してはいけない話
ここではアイスブレイクの時に話してはいけない話について紹介します。
宗教の話
1つ目のNGなネタが宗教の話です。仕事で初めて会う場合に、相手がどのような思想を持っているかはわからないので、下手にバッティングしても気まずい状態になってしまいます。
アイスブレイクの際に宗教の話を出すのはやめましょう。
政治の話
2つ目のNGなネタが政治の話です。1つ目の宗教の話と同じ思想が違うとまずいからではあるのですが、テレビやニュースの身近なネタとして政治の話は目についたり思いついたりしやすいので、ぽろっとネタでだしてしまわないように、宗教よりも意識的に注意が必要です。
スポーツの話
最後にスポーツの話です。こちらはそこまでNGではないのですが、大きな話題にあったら思わずネタにしたくなりそうですが、「昨日、巨人勝ちましたね!」「俺、阪神ファンなんだよね…。」なんて流れになったら、せっかくのアイスブレイクのつもりが逆効果。気まずい商談になってしまいかねません。
思想、好み、趣向にかかわるネタについては控えておくほうが無難です。
アイスブレイクが良くない効果を生む場合
商談を和やかに進めるためにあると良いアイスブレイクですが、逆にアイスブレイクの時間を持たない方が良いケースもあります。
ここではアイスブレイクが良くない効果を生むケースをみていきましょう。
お客さんが話下手
アイスブレイクの時間がない方がよいパターンの一つとして、お客さんが話べたであったり、話をあまりしたく無い、というケースです。
「あ、はぁ。」「いや、まぁ。」など、話を振っても嫌がっていたり、まったく乗り気な素振りが見えない場合は雑談自体を敬遠している可能性があります。
そのような空気を感じた場合は、アイスブレイクは早々に切り上げて本題の商談に入るようにしましょう。
望まれてない往訪の場合
新規のテレアポや、クレーム対応の往訪の時にあり得るのですが、アポイントを取って往訪する場合に、往訪自体が臨まれていないケースがあります。
明らかにクレームでトラブルの対応策を話に来たのにアイスブレイクで雑談を振ってもTPOをわきまえてない人だと見られてしまいます。
相手が往訪自体を望んでないとわかっている場合、もしくはそのような雰囲気を察知した場合は、アイスブレイクの時間を取るのはやめましょう。
アイスブレイクの注意点
最後にアイスブレイクの注意点について紹介します。
アイスブレイクが必要でない場合もある
「アイスブレイクが良くない効果を生む場合」でも触れましたが、必ずしもアイスブレイクが必要ではないケースもあります。
しかし、初めての往訪の場合は、相手の性格、性質や状況などもなかなか事前に知るのは難しい場合もあります。
基本的には行った方が良いアイスブレイクですが、時と場合に応じて時間を短くしたり、ないしはカットしていきなり本題に入ることがあっても問題はありません。
アイスブレイクの目的は相手の気持ちや緊張をほぐすためですので、逆効果になりそうだったり必要がなさそうだと感じたらやらなくてもOKです。
アイスブレイクの時間をとりすぎない
お客さんが寡黙な人ではなく、明るく話好きである場合も注意が必要です。アイスブレイクで緊張を解くのは大事ですが、緊張を解きすぎて談笑になってしまい、気持ちが緩みすぎてしまったり、調子に乗って話過ぎて商談の時間が足りなくなってしまうこともあります。
お客さんが話したがっていたら付き合ってあげたくなってしまう気持ちはわかりますが、そこはビジネスですのでうまくコントロールして、しっかり商談の時間を確保して話をまとめられるようにしましょう。
必ずしも商談の最初にアイスブレイクをしなくてもよい
何も思いつかなかったり、重い雰囲気だったとしても、無理にお客さんに話題やネタを振ってアイスブレイクを行おうとしなくても大丈夫です。
お客さんによっては商談の時間内で尻上がりに調子が良くなってくる人もいるので、その場合は商談の一区切りの際や、一息つくときにアイスブレイク時間をもってくるのも一つの手です。
相手の立場に立ったアイスブレイクを心がけよう
今回は鉄板のアイスブレイクネタ11選と、ビジネスの商談で心をほぐすための効果的な方法や考え方について紹介しました。
アイスブレイクはあくまでお客さんや自分の緊張を解き、商談を実のある時間にするための手段のうちの一つです。あくまで手段なので、やり方や方法にこだわりすぎる必要はありません。
目の前のお客さんファーストで、相手が心地よいと感じる程度でうまくアイスブレイクの時間を持つようにしましょう。
今回は以上です。
最後までお読みいただきありがとうございました。