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カリギュラ効果のマーケティング活用術!絶対禁止の上手な使い方とは
2022.02.18

人が行動を起こすときには何かしらの心理的なトリガーが発生しています。どんなきっかけを与えれば人が反応し、行動するのかを知っておくと、ビジネスシーンやマーケティング活動において有利です。
人が行動を起こす心理的トリガーの一つに「カリギュラ効果」があります。聞きなれない単語ですが、実はカリギュラ効果は普段から広告や映画などで活用されています。
今回はこのカリギュラ効果の意味や事例、マーケティングでの活用方法について紹介します。
目次
カリギュラ効果の意味
「おすなよ!絶対おすなよ!」
と言われたら、ついつい押したくなってしまうのが人の性ですよね。むしろおさない未来の方が想像できません。
「絶対に見ないでね!」と言われたら、やっぱり見たくなってしまいます。人は禁止されてしまうと逆に興味が増してしまいます。
カリギュラ効果はこのように物事を禁止されると逆に気になってしまい、禁止されたことをやりたくなってしまう心理現象を指します。
人の心理状態として、制限をかけられると自分の思う通りにできないことに対してストレスを感じます。このストレスから解放されたいというカリギュラ効果をうまく使って、禁止されてることの逆の行動をとるように誘導してしまおう、というわけです。
カリギュラ効果の由来
カリギュラ効果の由来は、皇帝カリグラをというローマ皇帝をモデルにした1980年に放映された映画「カリギュラ」が元になっています。
映画「カリギュラ」は内容や描写が過激すぎて一部の地域で上映が禁止になりました。しかし、上映が禁止されたことで、「禁止されるくらい過激だなんて、どんな内容なんだ?」と気になる人が続出し、上映されている地域はかえって連日満員となりました。
このことから、禁止されるとかえって気になる状態をカリギュラ効果、と呼ぶようになりました。
カリギュラ効果の事例
では次にカリギュラ効果の具体的な事例をみてみましょう。
モンスターストライク
モンスターストライクはiOS/Android向けのゲームアプリです。
ダチョウ倶楽部の上島さんを起用して「10月はモンスト絶対やるなよ!」というキャッチコピーを特設サイトで展開していますが、「やるなよ!」と言われたらついやりたくなるカリギュラ効果を活用したマーケティング事例となります。
>> モンストキャンペーンページ
鶴の恩返し
実はカリギュラ効果は日本の昔話にも登場します。
鶴の恩返しで人間に助けてもらった鶴が恩返しではたを織りますが、
「絶対に織ってるところを見ないでください。」
と言っているにもかかわらず、気になって見てしまい、実は鶴だったという正体がばれた鶴はもう一緒には居れないと言って去ってしまいます。
ダメと言われたからこそ、つい気になってしまうのは今も昔も変わらぬ人間の心理だと言えます。
カリギュラ効果のマーケティング活用術
それでは次にカリギュラ効果をどのようにマーケティングに生かす方法があるのかについてみていきましょう。
禁止する
ホラー映画などで、「心臓の弱い人は決して見ないでください」といったコピーが使われることがありますが、同じように商品の広告でもターゲットに対して行動を禁止することで興味を引く方法があります。
カリギュラ効果の活用例
このように、行動を禁止することで逆にみたくさせるよう仕向けることができます。
限定する
完全に禁止しないで限定する、という方法もあります。ネットサーフィンをしているときに、「なんだよ、会員登録が必要なのかよ。」となったことはありませんか?
意識してみるとウェブマーケティングでも制限をかけることによってカリギュラ効果を狙った巧みな活用例が多々あります。
「会員登録をするとすべてお読みいただけます」
このように途中までは普通に利用できるのに、あるところまで行くと会員登録を促したり、有料プランになるのも、カリギュラ効果を狙った一つの事例となります。
カリギュラ効果以外のビジネスで使えるマーケティング心理学については、こちらの記事にまとめておりますのでよろしければご参考ください。
>> マーケティング心理学を活用して顧客の心を動かす!今すぐ使える10個の行動心理学と活用事例を紹介
カリギュラ効果を活用して結果の出るコピーを作ろう
今回はカリギュラ効果の意味や事例、マーケティングでの活用方法について紹介しました。
人は禁止されると、ストレスから解放されたくて禁止事項を思破ってしまいたくなる性質をもっています。この性質をうまく活用して、広告やキャッチコピーに盛り込むと、思わぬ良い結果を出せることがあります。
バナー広告のアイデアの一つとして、ぜひカリギュラ効果を狙ったクリエイティブを一つ、追加検討されてみてはいかがでしょうか。
今回はこれで以上です。
最後までお読みいただきましてありがとうございました。