CANVAS LAB デキるシゴトを増やすメディア
新PASONAの法則と旧PASONAの法則の違い!BtoBで使えるビジネス心理学の活用事例
2022.02.21

PASONAの法則は日本を代表するマーケッターである神田昌典氏が1999年に開発、提唱した人の行動を促すためのセールスコピー文章の型です。
P・A・SO・N・Aが単語の頭文字をとっており、顧客が購入への行動をとるように誘導するためのステップを表しています。
DRM(ダイレクト・レスポンス・マーケティング)広告文の基礎として使われていますが、それ以外のセールスレターやBtoB向けのランディングページでも活用できます。
ただ、このPASONAの法則ですが、いつのまにか新PASONAの法則にアップデートされていました。旧PASONAの法則と新PASONAの法則にはいったいどんな違いがあるのでしょうか。
今回はこの新旧のPASONAの法則の違いやビジネス心理学における活用事例について紹介します。
目次
新PASONAの法則と旧PASONAの法則の違い
旧PASONAの法則から新PASONAの法則となったことで何が変わったのでしょうか。まず旧PASONAの法則から変化した部分についてみていきましょう。
旧PASONAの法則
1999年に提唱された旧PASONAの法則は人を行動させるためのテンプレートとして以下のような流れになっていました。
Problem(問題) | 問題点を提起する |
Agitation(扇動) | 問題点を煽る |
Solution(解決策) | 解決策を示す |
Narrowdown(絞込) | 顧客や期間を限定する |
Action(行動) | 行動を呼びかける |
上記5つの頭文字をとって「PASONA(パソナ)の法則」と呼ばれています。この法則に従った文章を構成していくことで、最後には人が消費行動をとるように促し易くなります。
人の行動心理に基づいたもので、PASONAの法則の要素と順番をしっかりセールスコピーに盛り込むことで同じ商品でも何倍もの売り上げになることもあります。
売れるコピーライトの型として有名なこの法則ですが、新PASONAの法則では従来の法則からどの部分が変更となったのでしょうか。
それでは次に新PASONAの法則についてみていきましょう。
新PASONAの法則
Problem(問題) | 問題点を提起する |
Affinity(親近感) | 読者に寄り添う |
Solution(解決策) | 解決策を示す |
OOffer(提案) | 解決策を示す |
Narrowdown(絞込) | 顧客や期間を限定する |
Action(行動) | 行動を後押しする |
旧PASONAでは5段階だったステップが新PASONAでは6段階に増えています。
新・旧のPASONAの法則の違い!
では具体的に何が変わったのかをみていきましょう。
ポイントは2つ目のAの部分で、Agitation(扇動)だったのがAffinity(親近感)に変わっています。
Agitationの意味は扇動の他に、動揺、攪拌(かくはん)と言った意味がありますが、旧PASONAの法則を実際のセールスに使うさいに、
「〇〇しないとこんなひどい未来がまってるよ」
という、悲観的なイメージで煽る人が続出しました。人間の心理として損をしたり嫌な目にあうのは避けたいのでこれはこれで効果があります。
しかし、やりすぎると読み手の気分を害してしまうこともあり得ますし、PASONAの開発者としてはそれを良しとは思わなかったのでしょう。
新PASONAの法則ではAgitationの部分が同じ”A”の頭文字でAffinity(親近感)に変わっており、密接な関係、類似性といった読者に寄り添う内容に変更されています。
また、Solution(解決策)の部分が”S”と”O”に分かれており、OはOffer(提案)で、このタイミングでソリューションを提案することで成約をとりやすくなる流れになっています。
PASONAの法則の活用事例
新旧のPASONAの法則の違いがわかったところで実際の活用事例をみてみましょう。今回は新PASONAの法則で、BtoBの事例を紹介します。
例えばMAツールの導入支援の例で考えてみましょう。
Problem(問題)
PのProblem(問題)ではお客さんが抱えている問題を提示し、なんとかしなけれならないということを想起させます。放っておいたら大変なことになるということを連想させてあげましょう。
Affinity(親近感)
AのAffinity(親近感)では心配を煽りすぎずに、共感や「私も一緒です」といった寄り添うメッセージを入れましょう。
Solution(解決策)
SのSolution(解決策)ではP、Aでお客と持った共通認識の問題ごとを解決するソリューションを展開しましょう。ポイントはこの時に解決する証拠や有効性を証明し、どうすれば解決できるのかを理解してもらっておくことです。
もちろん売り上げもそれに伴い2倍に増えました。
Offer(提案)
OのOffer(提案)は旧PASONAの法則にはなかった新しい段階となります。解決策の証拠を提示した後に、オファーで具体的な商品やサービスの紹介、価格の提示などを行います。
リード管理機能、スコアリング機能、メールマーケ機能、分析機能とSFAやCRMとのシステム連携機能もすべてついて、月額5万円から利用できます。
Narrowing Down(絞込)
NのNarrowing Down(絞込)では、「でも今じゃないよね。」という不急感を払拭して「今」、行動してもらうために条件の絞り込みを行います。
具体的には、人数に制限をつけたり、期限をつけたりすることで、より自分事として感じてもらうための「YES or NO」を判断してもらいます。
二週間あれば導入が可能かの判断もできますし、今回、キャンペーン期間中の導入を検討される企業様には弊社からMAツールスペシャリストの人材サポートも派遣可能です。
Action(行動)
AのAction(行動)で顧客に対して、具体的な行動に移ってもらうための手続き方法を提示します。これまでの6段階のステップをきっちり踏んでいれば、ただ紹介するよりも各段に購入意欲は高まっている状態になります。
人を動かすビジネス心理学のコピーを使おう
今回は新PASONAの法則と旧PASONAの法則の違いやBtoBでも使える、人を動かすビジネス心理学の活用事例について紹介しました。
旧PASONAの法則でも十分に強力なコピーライティング手法ですが、煽る部分で不快に感じることを回避しつつ、寄り添いながらも解決策の提示とオファーを分けることで、より丁寧にしたのが新PASONAの法則でした。
PASONAの法則は、企業の新商品、新サービスのメール紹介や、BtoB向けランディングページ作成におけるコピーライティングでも活用できるので、ぜひマスターして反応の取れるコンテンツ作成に役立たせてください。
今回はこれで以上となります。
最後までお読みいただきましてありがとうございました。